今回はAWSクラウドプラティクショナーの概要・学習方法について紹介します。
筆者はAWSについての業務経験はありませんが、AWSクラウドプラティクショナーを受験し、一発合格しました。
学習にあたって使った参考書や、問題集・勉強するべき点・学習時間等の情報を一挙に紹介します。
そして、AWSの資格は取得する意味や将来性はあるかというところにも言及したいと思います。
AWSクラウドプラティクショナーについて
Amazonのベンダー資格の登竜門
AWSクラウドプラティクショナーはAWS認定資格のベーシックな資格で、AWS運用歴が6か月程度のエンジニアを想定とした資格となっています。
ここから上位資格もあり、上位資格ともなれば、AWSのサービスを用いた環境の設計が可能になります。
AWS技術者の需要は高い
オンプレミスで自社管理していたサーバをAWSに移行する会社は多くあり、今後もAWSの需要はかなり見込めると思います。
これはテキスト・模擬試験・本番試験で問われる内容でもありますが、オンプレミス環境からAWS環境へ移行するメリットは以下の通りです。
柔軟性と拡張性
AWSは、インフラストラクチャの柔軟性と拡張性に優れています。
必要なリソース(コンピューティング、ストレージ、データベースなど)を必要なだけ簡単に作成し、スケールアップまたはスケールダウンすることができます。これにより、ビジネスの成長や需要の変動に合わせてリソースを調整することができます。
経済性
AWSでは、従量制課金や課金単位の細かい設定が可能です。必要なリソースのみを使用し、必要な時間だけ課金されるため、無駄なコストを抑えることができます。また、予約インスタンスやスポットインスタンスといったオプションを利用することで、コストを最適化することもできます。
高い信頼性と可用性
AWSのインフラストラクチャは高い信頼性と可用性を提供しています。
複数のデータセンターやリージョンによる冗長性、マルチアベイラビリティーゾーン(Multi-AZ)による障害時のフェイルオーバー、自動スケーリングなどの機能により、アプリケーションやサービスの停止やデータの喪失を最小限に抑えることができます。
セキュリティ
AWSは、セキュリティに対する高い取り組みを行っています。
データセンターやネットワークの物理的なセキュリティ対策、データの暗号化、アクセス制御や監査ログの管理など、幅広いセキュリティ機能を提供しています。
また、AWS Identity and Access Management(IAM)を使用してアクセス権限を管理することもできます。
豊富なサービスとエコシステム
AWSは、さまざまなサービスを提供しており、コンピューティング、ストレージ、データベース、人工知能(AI)、IoT、ブロックチェーンなどの分野をカバーしています。
また、AWS Marketplaceでは、さまざまなサードパーティベンダーが提供するソフトウェアやサービスを利用することもできます。
さらに、AWSの豊富なドキュメント、トレーニング資料、コミュニティも存在し、学習やサポートに役立てることができます。
就職・転職にはあると便利
AWS技術者を募集している会社も多く、その中でAWSの認定資格を持っていれば就職・転職にはある程度有利になるはずです。
また、在職者でもクラウドプラティクショナーを取得する事で会社の資格取得支援制度の対象になる事もあるため取得するメリットはあります。
受験に使った教材
テキスト(kindle版)
テキストはこちらのテキストのkindle版を利用しました。
AWSの概念や試験範囲については一通り記載されていると思いました。
kindleを使う事で索引がすぐ検索できるのがすごく使いやすかったです。
テキスト版だと一般的にはこちらのテキストが利用されています。
これは好みの問題だと思いますので受験の際はどちらを選んでも問題ありません。
udemy問題集
今回はudemyの有料の問題集を利用しました。
【2023年版】この問題だけで合格可能!AWS 認定クラウドプラクティショナー 模擬試験問題集(6回分390問)という名称の問題集です。
基本レベル1~2と本番レベル1~4の構成となっています。
1つあたりの問題数は本番試験と同じ65問です。
試験終了後はこのようにスコアが表示されます。
問題のジャンルや正解・不正解等の回答結果でソートが可能で見直しが簡単にできます。
これを使う事で圧倒的に効率的な学習が可能です。
価格はタイミングによって多少前後しますが1,600円~2,200円ほどです。
お金はかかりますが間違いなく買って良かったと思います。
Web問題集
こちらは無料のWeb問題集です。
こちらのサイトも必要に応じて利用をしていました。
全部で400問以上あり、一通りは実施しました。
会員登録をしてログインする事で回答内容が記録されるので便利です。
AWSクラウドプラティクショナー学習方法について
学習時間
学習開始から受験開始までは約1ヵ月ほどでした。
1日1時間程度テキストを見る&模擬試験に取り組むというのを
繰り返し、試験前日と当日に模擬試験を通しで行いました。
時間で言うと(1日約1時間×30)+試験前日と当日の模擬試験5時間で大体35時間程度かかりました。
中々モチベーションが上がらず試験を2回延期しています。
なのでその気になれば2週間~3週間という期間で合格をする事も問題ないと思います。
学習した方法
まずはテキストを1周
最初はいきなりweb問題集をやってみましたが、クラウド移行のメリット以外の回答ができなかったためとりあえずテキストを一通り読んだ方が良いと思いました。
出題範囲が広いので詳細まで覚える必要はありません。
各サービスの機能概要までを一通り抑えれば大丈夫です。
模擬試験をやっている時も適宜問題集を確認し、巻末にある確認試験も是非活用してください。
web問題集を1周
上記のweb問題集を400問全て挑戦しました。
こちらの問題集は無料なので一部最新でない問題等もありますので参考程度でどんどん回答していきましょう。
この問題集の良いところは各問題の解答にチャットが置かれていて、たまに有益な覚え方を教えてくれるユーザーの書き込みがあるのでこちらがかなり便利でした。
いたずらな書き込みも多いですが・・・。
そして時々変な日本語になっている事があります。
udemyの問題集を各回で9割以上取れるまで行う
udemyはスマホでも使いやすいので通勤中や休憩時間等を使ってやると良いでしょう。
回答に自信がない問題は適当に答えない方が良いです。
そうでないと間違いだけを見直す時に理解が足りていない問題をスルーしてしまう事になるので確信が持てない問題は未回答にしましょう。
そうして繰り返し模擬試験を実施して、わからないところはテキストやyoutubeで用語名を検索してイメージを掴みます。
そしてたまにweb問題集の方もやると良いです。
そうする事で様々な出題形式に慣れる事ができ、本番試験でも対応力が上がります。
特に覚えた方が良いポイント
AWSを利用するメリットについて
当記事前半で説明したAWSのメリットについては確実に覚える必要があります。
これを覚える事がクラウドエンジニアとしての基本を押さえる事に繋がります。
このジャンルの出題形式は回答を複数選択する事が多いので確実にメリットとなるような回答を選べるように練習しましょう。
そして問題はよく読んでください。
AWSを利用するメリットを問われる問題は何問かパターンがあり、その中で「金銭的なメリット」というワードが入っている時があり、その場合は金銭にまつわる回答をしましょう。
上記の出題がされた時にリソースやセキュリティに関するメリットが書かれた回答をすると不正解になるため問題は確実に読みましょう。
AWS側が実施する事とユーザー側が実施する事
マネージドサービスとアンマネージドサービスでAWSとユーザーで責任と実施する範囲が異なります。
どちらもAWSはインフラに関する管理を担当しましたが、アンマネージドサービスの場合は、AWSのインフラにホストしたゲストOSのセキュリティパッチの更新等はユーザーが行う範囲となります。
そのようにAWSとユーザーの責任範囲と、どのサービスがマネージドサービス・アンマネージドサービスに該当するのかを頭に入れておく必要あります。
受験当日
受験は会場試験を選択
自宅でできるオンライン試験もありましたが、日程が全然空いていなかったため会場での受験を選択しました。
会場へは受付15分前に入り、注意事項の説明・身分証の提示・荷物を預け、写真撮影を行った上で試験会場に入場が可能です。
会場がめちゃくちゃ寒かった
6月に行きましたが、会場の冷房がガンガン効いていてサーバールームみたいな寒さでした(笑)
なので上着は持って行った方が良いかもしれません。
PC機器を大量に置いてある関係で発熱を抑えるために空調を利かせているのだと思います。
怪しい日本語の問題
こういった海外のベンダー試験にありがちですが、日本語がgoogleでそのまま翻訳したようなよく意味がわからないような内容で出題されます。
なので模擬試験よりもより一層問題をしっかり読んで出題の意図をくみ取る必要があるので結構集中力が必要です。
試験時間は65問で100分なので比較的時間がありますが、少しでも回答に迷った問題はあとで見直すフラグを立ててどんどん回答を進めていった方が良いです。
日本語が怪しいという意味では本番試験に近いのはudemyよりもweb問題集の方が近いと思いました。
udemyはコンテンツこそ充実していますが、日本語が綺麗に書かれすぎているのでやはり他の問題集も合わせてやって色々な出題パターンに慣れる事が必要だと思いました。
無事合格
AWS試験では試験終了後は合否の結果のみが受験したPCのブラウザでわかります。
受付ではレポートは渡されないので後でAWSアカウントにログインして試験結果のスコアを確認する事ができます。
筆者は何とか1回で合格できました。
スコアが700点以上で合格に対して834点だったのでまずまずではないでしょうか。
このスコアを達成するにあたって、udemyの問題は全て90点~97点取れるまでやっていました。
総評
今回はAWS未経験でクラウドプラティクショナーに合格する方法を紹介しました。
やはり合格できたのは一日少しでも良いので継続して学習できた事だと思います。
自分のペースで良いので学習を地道に続けてかつ効率的にやればそこまで難しい試験ではないと思いますので、是非この記事を参考に合格を目指していただければと思います。
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