今回はマテ貝の探し方・取り方を紹介します。
マテ貝は穴に塩を撒くと満潮と勘違いして飛び出してくる不思議な貝です。
馬刀貝・マテガイとも言われます。
生息している場所はアサリ等の二枚貝と同じですが、取るためには熊手以外の道具やノウハウが必要になりますので、そちらを紹介します。
こちらは関東エリアでのノウハウの紹介となります。
なので関東でマテ貝が生息しているエリアについても少し触れたいと思います。
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マテ貝の特徴
漁業権がほとんど設定されてない
ほとんどの県でマテ貝には漁業権が設定されていません。
なので気兼ねなく潮干狩りで取る事ができます。
ただし法改正は毎年行われていますので、必ず各県の規則は確認してください。
もちろん漁業権がなくても立ち入り禁止の場所でやるのはダメですが。
砂抜きがしやすい
アサリやハマグリのように一晩砂抜きする必要もなく、マテ貝の場合は数時間あれば十分です。
あまり砂を噛む貝でもないので、しっかりと洗う事だけ意識すれば大丈夫です。
砂抜きのやり方はアサリやハマグリと一緒で水1L辺り33~34gの塩を水に溶かして海水と同じ濃度の塩水を作ってそこに浸すだけです。
結構海水を噴射するので、浅い容器に入れておくと周りが水浸しになるのでご注意ください。
調理がしやすい
貝殻は強く握ると割れてしまうくらうもろいので中身を取り出すのも容易です。
貝剥き等の道具も必要なく生のままなら包丁で、下茹でした状態なら手で中身を取り出す事ができます。
アサリ等と同じように砂抜きが終わってすぐ食べないならそのまま冷凍しても大丈夫です。
味も良い
加熱しても固くならないのと、特にクセもないのでとても食べやすいです。
調理方法は酒蒸し・バター焼き・フライ等何にしても美味しいです。
旬は春~夏前
3月~6月くらいまでの間なら良型のサイズが比較的まとまって見つかります。
7月を過ぎた辺りから数が減り、サイズも小さくなっていきます。
なので一般的に潮干狩りを行うシーズンと旬の時期がほぼ同じです。
冬場でも数は多くないものの、採る事ができます。
しかし冬場にマテガイを採る場合は、日中の干潮はあまり潮が引かないため夜間帯に行う事になります。
筆者も千葉県内で1月にマテガイを捕まえる事ができました。
マテ貝の探し方
海方面だけに生息しているわけではない
マテ貝は基本的には海に生息している2枚貝ですが、意外と汽水域の辺りにいる事もあります。
汽水域は海水と川の水が交じり合っているポイントの事です。
皆このような場所にはマテ貝なんているはずがないので海に行くという発想の人も多いので、逆に汽水域の砂地を掘っていると見つかる事があります。
むしろそういった場所の方が他に掘っている人がいない分たくさん取れる可能性があります。
メジャーなポイントだけでなく自分でマイナーなポイントを探してみるというのも非常に大事です。
まずは貝殻を探す
いくら砂地であってもいないところにはいないので、まずは干潟にマテ貝の貝殻が落ちているかを確認しましょう。
貝殻さえあれば、その近くでマテ貝が生息していたという事実がわかります。
マテ貝の貝殻は細長く地味な色をしていて海藻と見間違えやすいので、よく見るようにしてください。
カキ殻が混じるポイントにはあまりいない
マテ貝は真っすぐ伸びた巣穴に生息していますので、真っすぐした巣穴を作る事ができないようなカキや貝殻等の障害物が多いような場所にはあまりいません。
あとはヘドロのような柔らかく巣穴の形状が保てないような場所にもあまりいません。
基本的には干潟になるような場所を中心に探しましょう。
波打ち際を中心に探す
マテ貝の取り方は塩を撒く事で満潮と勘違いして出てきたところを取るため、そもそも満潮でも海水が届かないような場所にはいません。
なので極力潮が引きやすい大潮・中潮辺りの日を選んで行くと良いです。
ただそういった日を選んで行くのが潮干狩りの基本なので他に取りに来る人もその分多くなるため、敢えて潮の条件が悪い小潮等の日に行く方法もあります。
小潮でも潮が引いて砂地が露出するような場所があればマテ貝がいる可能性はあります。
そして潮が悪くてもいれば普通に取れます。
特に大潮の方がたくさん取れるという事もありません。
代表的な関東のマテ貝が取れる場所
- 三番瀬海浜公園
- 江戸川放水路
- 千葉みなとポートタワー周辺
- 久津間海岸
マテ貝の取り方のコツ
道具
平面に掘る事ができる道具(じょれんやヘラのようなものなど)
熊手だと巣穴がわからなくなってしまうため、砂浜を削り取るように掘れる道具が必要です。
草刈り鎌でも大丈夫です。
塩
こちらはサラサラした塩を用意してください。
一般的なスーパーで売っているやつでも大丈夫です。
専用のバケツ等の容器
マテ貝の貝殻は脆く割れやすいため、他の貝と一緒に入れるのは厳禁です。
取れたら専用の入れ物を用意してください。
少量ならペットボトルに入れても良いと思います。
そして持ち帰る際は必ず海水に入れておいてください。
そんなに深く掘らなくて良い
取る場所にもよるかもしれませんが、鍬等でごっそり掘らなくても大丈夫です。
筆者は最初100均で買ったスクレーパーで掘っていました。
せいぜい5cm程度掘るくらいです。
巣穴さえ見つけてしまえばあとはこっちのものです。
穴は2つ掘る
完全に砂地になっている場所なら穴は1つでも良いですが、干潮で砂地と水たまりが混じるような場所になる事がよくあります。
そういう場合、マテ貝の巣穴を見つけても近くの水たまりから水が流れて来て巣穴を埋めてしまいます。
なのでそういう場所の場合は、水を捌けさせるための深めの穴を1つ掘ってその隣でマテ貝用の穴を掘ると効率よくできます。
砂ごと掴む
塩を撒いて水管が出てきたものの本体の貝殻がある程度出てこないと抜き出す事が難しいです。
この写真では水管のみが出ていますがこのまま水管を持ってもちぎれて逃げられてしまいます。
そんな時は周りの砂ごと掴んで引っ張り出す方法が良いです。
ただあまり強く握ると貝殻が割れてしまうので力加減は結構慎重にやりましょう。
貝の大きさによっても必要な力加減は異なるので何回もやって感覚を掴んでください。
途中で中身がちぎれないようにゆっくり引き抜けばOKです。
塩の容器はペットボトルが良い
一般的にはソースディスペンサーのように先が尖ったドレッシング用の入れ物を使う事が多いですが、筆者はペットボトルを使用しています。
理由としては、周りにマテ貝を取っている事を悟られないためです。
潮干狩り場等の人が大勢いるような場所でしたら良いですが、それ以外の干潟等でやる場合は他の人に見つかると他にもマテ貝を取ろうとする人がどんどん増えてそのうちそのポイントで取れなくなる可能性があります。
なのでそういった場合は極力隠密にできるようにしましょう。
自分の小指・薬指より小さいものは逃がす
あまりに小さいマテ貝は持ち帰る時に割れてしまったりそもそも食べる所が少ないので、自分の薬指・小指よりも小さなものはリリースしましょう。
そして何よりも大切なのは食べる分だけ持ち帰るという事です。
特に春先は小さめのマテ貝が多いです。
総評
今回はマテ貝の探し方・取り方について紹介させていただきました。
いる場所さえわかれば一日でそこそこの数を取る事ができます。
結構まとまっている事も多いのでアサリやハマグリみたいにずっと掘り続けなくても良いのもまた素晴らしいところです。
下処理も簡単なので是非マテ貝チャレンジしてみてください!
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