今回は漢字検定、通称「漢検」に合格する確率を上げるための学習方法について紹介します。
筆者自身は漢検2級に合格した実績があるためそこで学んだノウハウと、現在中学生に漢字の勉強を教えているため、そこで確立した教え方について惜しみなく紹介していきたいと思います。
昔のように公式テキストをやるだけという愚直なやり方以外の効率的な学習方法も書きましたので、是非参考にしていただければと思います。
当記事は漢検2級~10級で学ぶ常用漢字の学習を対象とします。
1級~準1級につきましては学習範囲が膨大なのと、対応しているテキストやツールが少ないため除外します。
漢字の覚え方
とにかくアウトプットしていく
どんなに簡単な字でも自分自身で手を動かして書かなければ覚える事はできません。
人が歩く時に右足を出して左足を出すという事をいちいち考えずとも歩けるのと同じで、その漢字の読みをみたらその字がパッと浮かび上がるようになるまで書く必要があります。
一日で同じ字を複数回書く事も良いですが、できるだけ定期的に同じ字を書いて長期間の記憶に定着するようにしましょう。
このように復習をする事で人間の脳は必要な情報である事を認識し、長期間記憶できるようになります。
熟語単位で覚える
漢字を単体で書き続け覚える事はあまり有効ではありません。
試験に出題される時や自分で文章を書く時には必ず熟語として書くので覚える際は熟語をベースに覚えると良いと思います。
そして可能な限り多くの熟語をベースに覚えると良いです。
例えば「厳」という字を覚える時は厳格・威厳・荘厳・厳守・厳粛といった風にその文字はどのような熟語で使われているかを調べると効果的です。
このように覚えていく事で実際に試験で出題された熟語を見た時に、ここで求められている漢字はあの熟語と同じだという事を思い出し、漢字は思い浮かぶ事が多々あります。
ついでに漢字が熟語で使われる時には音読みなのか訓読みなのかも覚えておきましょう。
画数の多い漢字は分解して覚える
子供が進級したり漢検で次の級を受けようとした時に画数が多い漢字が出てくると尻込みしていまう事はよくある事です。
そういった時は漢字を分解して覚えます。
例えば「絹」という漢字を覚える時は、「糸」「口」「月」を組み合わせてできているという風に覚えます。
どんなに複雑な字でも、ほとんどは元々ある漢字の組み合わせで出来ているパターンも多いのでこの覚え方も有効です。
法則性を理解して覚える
漢字の中には、ある程度法則に則ってできている漢字も多くあります。
例えば魚の名前なら鯵・鮪・鰹・鰯・鯖などほとんどの場合は魚辺が付きます。
人体の一部の場合は脳・肝臓・腸・腎臓・胃など、肉月や文字の一部に月が付くパターンがほとんどです。
パターンで思い出せる字は漢字の辺の部分はほぼ決まってくるので右側の構成を覚えるだけで楽に覚える事ができます。
漢検の受験対策
書き取りをとにかく攻略する
漢検の問題は読み・書き取り・熟語の構成・同音異字・四字熟語等の複数のジャンルから出題されますが、結局のところは出題の半分以上は漢字の書き取りになるため、漢字のインプット・アウトプットをいかに行うかが重要となってきます。
級が上がっていく毎に新しい漢字が増えていきますが、それまでやってきた漢字も出題されますので、その級に合格したから新しい漢字だけ覚えれば良いというわけではありません。
熟語で新しい漢字は書けても、今まで書いてきたはずの漢字を忘れてしまうという事も多々ありますのでご注意ください。
熟語の音・訓を見極める
漢検5級までの問題に熟語が音読みと訓読みのどの組み合わせでできているかを問う問題がありますが、自信がない場合は熟語の漢字どちらかのみ音読み・訓読みを見極めると良いです。
回答のパターンは、以下の4パターンです。
- 音と音
- 音と訓
- 訓と音
- 訓と訓
なのでどちらかの漢字の音・訓が判明すれば正解率を4択の25%から50%まで引き上げる事ができます。
この問題は1問2点問題なので少なくとも半分は取っておきたいところです。
配点の低い問題には時間を使わない
漢検の問題には問題毎に配点が決まっています。
漢字の書き取り問題は基本的に1問2点ですが、部首や5級以下で出題される書き順は1問1点である事が多いです。
読み問題も基本的に1点ですが、出題数が多いのと漢字を覚える際についでに読み方も覚えるはずなのでここはしっかりやりましょう。
部首や書き順はしっかりと覚えたところで出題数もさほど多くなく漢検の得点全体の割合としても少ないのでここに力を入れるよりも、出題数の多い書き取りに力を注いだ方が合格への近道です。
もちろん部首や書き順を正確に覚える事も必要ではありますが、1番大切な事は検定に合格する事なので優先順位は常に意識しましょう。
過去問・模擬試験を複数回こなす
ある程度漢字のインプット・アウトプットができたら過去問・模擬試験にチャレンジしていきましょう。
過去問については漢検の公式サイトで公開されています。
模擬試験につきましては、ネットでダウンロードできるものや各出版社が出しているテキストを参考にしてください。
過去問・模擬試験を複数回解き、項目毎に採点を行い集計をする事で自分がどの分野が苦手なのかを炙りだす事ができます。
漢検は最低でも7割以上取る必要があるため、得点と配点を見ながら対策すべき分野を過去問・模擬試験で見つけていく必要があります。
2級以上の級は8割(実際はもう少し低い場合あり)を取る必要があるので気が抜けません。
複数の媒体を利用する
いつでもどこでもノートとテキストを開けるわけではないですし、勉強に気が乗らない時もあると思います。
そういった時は別の媒体を利用して学習しましょう。
以下で筆者が学習・指導をする時に使った媒体を紹介します。
漢検Web問題集
級毎に各問題をWebサイト上で学習する事ができます。
答えをボタン1つで表示させられるので、通勤時間や休憩時間の合間なんかにも漢字の学習ができます。
毎日漢字
漢検2級~3級レベルの問題を気軽に練習する事ができるWEBサイトです。
漢検トレーニング
こちらはスマートフォン用のアプリです。
アプリ内で読み・書きの学習が可能です。
書きは画面をなぞる事で学習する事ができるため、WEBよりもより実践的な学習が可能です。
筆者も実際に使用しましたがちょっとした空き時間にどこでも学習ができるので非常に有用でした。
ただし漢字の書きの認識が甘い部分があるので漢字の止め・ハネの部分等は自分で意識しましょう。
漢検スタート
こちらは漢字検定協会が公式で出しているアプリです。
公式が出しているので出題範囲等は確実であるという安心感があります。
課金をする事で模擬試験をアプリ内で行う事も可能です。
どの級を受験するか考えている時は、最初に実力診断があるため、実力にあった級の受験を目指すと良いと思います。
漢検スマート対策
古くは任天堂DSでも漢検のソフトがありましたが、今はswitchでも漢検の学習が可能です。
机に向かって学習よりもこのようにゲーム機を使って学習できるようになるとモチベーションも変わってくると思います。
漢検の今後
現在の漢検はCBT形式での受験が可能(2級~7級まで)
2017年より漢検はCBT方式(パソコン)で全国のPC教室等で随時受験が可能となっています。
今までは年3回程度の試験日に合わせる必要がありましたが、より柔軟に受験ができるようになっています。
受験できる日にちや時間は希望する会場によって異なりますので事前に調べたうえで申し込みください。
就活・進学で有利になる場合がある
就活の場合は、履歴書の資格欄に書く事で採用面で有利に働く場合があるのと、入社後の自己啓発として、漢検に合格した時に報奨金を支給する会社もあるとの事です。
進学の場合は、高校受験の際に内申点として漢検を持っていた場合に加算が認められる場合があります。
受験勉強の一環にもなるので3級を目安に学習すると良いと思います。
字を手書きする機会は減るが漢検を学習するメリットはある
デジタル化が急速に進み、字を手書きする機会がめっきりと減ってきた昨今のため、今更漢字を勉強する意味があるのかという声もありますが、筆者としては学習する価値は充分にあると考えています。
漢字を覚えるのはスマホの予測変換で事足りますが、漢字をその文章に合うように適切に使用するためには漢字の知識は必要になります。
例えば「たいしょう」と読む漢字は「対象」「対称」「対照」等と似たような意味を持つ熟語が複数あるため、これらを使い分ける知識を学ぶという意味で漢検は必要だと思っています。
総評
今回は漢検の合格率を大幅に上げるための効果的な学習方法について紹介しました。
今やテキスト以外にも様々な媒体を用いて漢検を学習する事ができるようになっているため適材適所でそれを使い分け、自分のスタイルに合った学習方法を確立していきましょう。
この学習方法が皆さんの漢検合格率アップに寄与できれば幸いです。
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