今回はシステムエンジニアに転職した際の話しを紹介します。
筆者は数年前に未経験でシステムエンジニアに転職しました。
そこではSESとして各企業に出向・常駐して各種プロジェクトに参加してきました。
現在は大手SIerでエンジニアとして勤務しています。
筆者の経験は運用・監視・設計・構築・要件定義になりますのでそちらを中心にお話しをしていきたいと思います。大手から中小まで計5社ほど経験があります。
SEになった感想とQ&Aを用意しました!
SEの経験をした上で良かった事と辛かった事等全て正直に真実のみを記載しております。
エンジニアになった感想(運用・監視)
具体的に経験した運用・監視業務
・データセンターのスタッフ
データセンターへの入館申請対応・用具の貸出・サーバのテープ交換・物理マシンの再起動等
・サーバの監視業務
アラートメールの内容に応じてエスカレーションや初期対応。
日次・週次・月次業務。夜間ヘルプデスク対応・障害対応等
運用・監視はエンジニアの登竜門でも激務
SEなら誰もが経験する運用・監視業務ですが、人によってかなり適正が分かれる業務になります。
自分で考えるよりも、誰かに指示された事を忠実に行う事が好きな人なら向いていると思います。
筆者はそれと真逆の考えなので運用・監視業務は長続きしませんでした。
運用・監視業務半年くらいで身体と精神が壊れかけた
勤務もシフト勤務がほとんどで日勤・夜勤を繰り返す業務が多かったです。
そのような不規則な勤務で身体と精神がおかしくなりかけました。
一時は睡眠薬がないと寝れないくらい身体が弱っていました。
これだけ身体的にも精神的にもしんどいのにSEの登竜門だけあって給料は安いのでやりがいも何もありませんでした。
登竜門に相応しい経験の習得は特になし
そしてこの業務をやっていても自分のスキル・経験として身に着いたものはほとんどありませんでした。
ある意味この業界の熾烈さを知るには良いのかもしれません・・・。
更にこのような運用・監視業務は終わりがないため早く終わって帰れるという事は全くなく、次の勤務者への引継ぎが必要になるため、定時後から1時間近く引継ぎで残る事はザラです。
更に障害があれば夜勤なのに昼過ぎまで対応を強いられる事もありました。
この仕事は若いうちに苦労をしておけと言わんばかりに用意された仕事で年を取ってからするような仕事ではありませんでした。
なので早いうちに卒業できてよかったと思います。
②人の入れ替わりが激しい
入社して数か月で辞める人もザラ
運用や開発の仕事がしんどくて辞めてしまう人は五万といます。
SESであれば、本人の希望・適正に対していかに適切な案件をアサインできるかによって離職率が大きく変わってくると思います。
派遣社員の場合は下手したら数週間で退場になるケースも多々見受けられました。
前任者はもういない・・・
これも何社かで経験をした事ですが、自社システムが入っているお客のシステムをバージョンアップしようとした時に現在の設定を確認すると、なぜこの設定が入っているのかが明確に資料として残っていない事が多いです。
そして前任者は既に退職をしていて、自分で解明しないといけなかったという事を誰もが経験するだろうと思います。
このようなイレギュラーは日常茶飯事なのである程度肝が据わってないとSEは務まらないです。
③IT会社=全てがシステマチックではない。
老舗のシステム会社は意外と旧態依然にこだわっている
IT会社に入社したからと言って全てがシステムで業務効率が改善できているとは言い難いのが現状です。
未だに朝礼や朝礼でのスピーチがある会社はザラにありますし、給与明細や社内での申請を紙で出さないといけない会社もあります。
これは大手・中小関わらずどこもそんな感じです。
特に創業年数が長い会社ほど過去の古い慣習が根強く残っている傾向がありますのでこの辺を事前に理解しておかないと結構ギャップを感じるかと思います。
④開発はどこの会社も激務
開発者はどの会社も圧倒的に人材不足
この業界は繁忙期というものがあまりなく、繁忙かどうかはどの部署に配属されるかで決まります。
IT会社の要である開発はやはりどこの会社でも基本的には忙しいです。
特に開発は社内に籠ってプログラムを作成しますので、現場と温度感が違う事が多々あります。
開発と現場の声のギャップをいかに埋めるかがいいシステムを作るカギ
開発が作ったシステムを客先に入れてもエンドユーザーがシステムの利用方法に全く理解できていなかったり、実運用を想定した作りになっていない等、どこの会社でもよくある事です。
やはり開発と実際に客先の担当者と折衝する導入担当がコミュニケーションを綿密に取る事が必要だと思います。
先ほど繁忙期はないと申し上げましたが、不定期で法改正絡みの繁忙期が発生する場合があります。直近ではマイナンバーや元号の改正がそれにあたります。
⑤人を育てる気質がある人は多くない。
職人気質の人が多い
どの会社でもあまり先輩社員が面倒を見る風潮は少なかったです。
そのおかげで自己解決する力はつきましたが、中にはすごく丁寧に教えていただけて尚且つ先のキャリア像まで考えてくれる素晴らしい方もいました。
全体的に根が暗い人が多いので活発な人は少ないです。
そして趣味ゲームかつ全然運動しない人がかなり多いです。
室内でデスクワークする仕事だと血行が悪くなりがちなので適度に運動はしましょう。
社会人になると体育の授業はないため自発的に運動する機会を造る必要があります。ウォーキングからでも良いので是非やってみてください。
Q&A 5選
①給料は良い?
会社次第と言ってしまえばそこで終わってしまいますが、SE自体の給料は全業種の中でも比較的高い方です。
上の役職に就けばその分給料は増えますがそれ以上に責任と仕事の量が重しになりますので何とも言えませんね。
メーカー等の自社勤務の場合は上記の認識で良いですが、私が最初勤めていたSES会社の場合は、スキルによって派遣単価が決まる仕組みとなっています。
なので自社勤務の場合に比べると給料の伸びしろは少ないです。
そしてボーナスが寸志程度の場合も多いようです。
ただSESを経験した事によって、複数の会社のオペレーションや人間模様が見れたので自分としては非常に良い経験になりました。
キャリアプランとして最初にSESを経験する事は悪くないと思います。
IT業界自体転職者も多いので私のようにSESからメーカー勤務というのもよくある事です。
②残業時間は多かった?
これも会社次第という答えにはなってしまいますが、IT業界は基本的に残業は多めの業種だと思います。
技術的な業務ばかりだけではなく報告書・スケジュール作成・経費精算・システム設定一覧書作成等、単純業務も非常に多いです。
最近は働き方改革によって大分残業時間の抑制がされてきていますが、管理職クラスになると部下のエスカレーションで日々の仕事が進まず休日出勤する事もよくあります。
そして会社によっては毎日何かしらのミーティングがある場合もあります。
③自分の希望した職務に就ける?
基本的には就けると考えて良いと思います。
適正がないのに無理矢理やらされる事はまずないです。
そんな事をしても会社にとって何も利益がないですからね。
最初は研修期間やオリエンテーションと本人の希望に応じて適正にあった職務にアサインされます。
その後は人手のバランスや上司との面談で自分の希望を言えば異動も可能です。
自分の場合は今の会社は運用・監視の募集要員として入社しましたが、過去の経験と適正で導入チームに入りました。
正直どの部署も人手が足りないので引く手あまただと思います(笑)
④離職率は高い?
定期的に退職する人はいます。
それはこの仕事に不満があるだけではなく、家庭の都合等もあるのでこの業界に限った事ではありません。
SESの場合は会社自体を辞めるというよりも常駐するプロジェクト先を変える事は容易です。
営業担当に色々相談をすれば次の出向先をアサインしてもらえます。
プロジェクトもたくさんあるのでSESの場合は一か所に拘らずに色々なプロジェクトに参画して経験を積んだ方が後のキャリアに役立つと思います。
協力会社間の入れ替わりは良くある話しですが、退職自体をする事は多いとは思いませんでした。
⑤これから将来にわたって仕事があるか?
確かにシステム化が進んでいってなくなる業務は増えていくかと思いますが、人がやらないといけない仕事はまだまだ多分にあるため当面それについては心配しなくて良いと思います。
システムがシステムを作る時代になるまでは人がシステムを作らなくてはいけません。
人には感情があるためシステムだけでは人は育たないので人を育てる経験をするとより良い社会人としてのキャリアを歩めると思います。
自分がメモ代わりに良く使っていたデジタルメモ帳です。
良かったら買ってみてください。ノートPCを持ちだすまでもないような時に重宝します。
総評
今回はシステムエンジニアの仕事について語ってみました。
仕事としては今後も需要は望めますので食いっぱぐれる事はないかと思います。
まずは運用の仕事からやってみてはいかがでしょうか。
もしくは転職をご希望でしたら筆者提携のサイトを紹介いたします。
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