潮干狩りで大量に取ったまずいと噂の「オキシジミ」を食べてみた。

グルメ

今回は潮干狩りで時々取れる外道貝の「オキシジミ」を料理してみました。

天然の干潟を掘っていると黒い二枚貝が出てきますが、それこそがオキシジミです。

オキシジミの特徴や他の貝との見分け方・仕込みの方法についても紹介しています。

筆者は150種類以上の魚介類を食べた事がありますが、巷ではまずいと言われているオキシジミは果たして美味しいのでしょうか?

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オキシジミとは

一般的に味噌汁に使われるシジミではない

房総半島から九州までの海に生息する黒い色合いがシジミに似た二枚貝です。

シジミに似たとは言いますが、断然このオキシジミの方が大きいです。

泥地になっている干潟を掘っているとよく出てきます。

大きさが約5cmくらいの丸い貝で黒っぽく、掘り当てた瞬間に潮を吹くようでしたらオキシジミの可能性が高いです。

分類で言うと「マルスダレガイ目」であり、味噌汁の具材でお馴染みのシジミとは別の種類になります。

漢字で書くと沖シジミ・沖蜆とも書きます。

オキシジミ図鑑

シジミは約1~2cm程度ですがオキシジミは4~5cmはあるので見間違える事はないと思います。

一般的な漁協の方々が管理している有料の潮干狩り場ではあまり見かけません。

まずい貝として有名

そんなオキシジミですが、臭いと味にクセがあり、おいしくない貝として比較的有名です。

泥臭い・洗剤の臭い・ケミカル臭い・シャンプーの匂い等・・・食べる前に吐きそうになった等と散々な言われようです。

ですがホンビノスガイと間違えて持って帰ってきてしまう人も結構いるので、見分け方についても紹介します。

ホンビノスガイとオキシジミの見分け方

一見似ているものの慣れればすぐわかる

筆者もオキシジミを知るまでは、ホンビノスガイと思い込んでたくさん取っていました(笑)

ホンビノスガイは外来種ですが味は大変よく、大きく食べ応えがあって人気のある貝です。

なのでホンビノスガイとの見分け方を紹介します。

写真左側がホンビノスガイで右がオキシジミです。

貝の模様と色合いが良く似ていますが、見分けるポイントがいくつかあります。

大きさ

ホンビノスガイの方がずっと大きくなります。

オキシジミは大きくても4~5cmです。

ホンビノスガイは大きくなると10cm近くになりますので、似たような貝である程度大きければホンビノスガイになります。

形状

ホンビノスガイは横に長くアサリやハマグリのように楕円形の貝殻ですが、オキシジミはどちらかと言えば丸に近い形をしています。厚みはどちらもほとんど一緒です。

わかりやすいのはホンビノスガイの側面は鋭角に曲がっていますがオキシジミはそれがありません。

オキシジミは同じマルスダレガイ目のカガミガイにも形が似ています。

慣れたら潮干狩り中でも形だけオキシジミがわかるようになります。

貝殻の色合い

オキシジミの方が炭の色に近いくらい黒いです。ホンビノスガイも泥地で取れたものは黒い個体もいますがオキシジミほどは黒くなりません。

また、オキシジミは貝の縁・全体が紫色っぽくなっている個体もいます。

ホンビノスガイでは絶対にあり得ない色合いです。

泥にまみれてるとわかりづらいので貝が出てきたら必ず泥を落として確認しましょう。

身の色

中身はホンビノスガイは、アサリやハマグリのようなクリーム色をしていて、

オキシジミは赤貝やムール貝と同じように赤っぽい色です。

オキシジミは水っぽいので身が縮みやすいです。

殻の強度

ホンビノスガイの場合、ハンマーで叩いたり思い切り固いものに叩きつけないと貝殻は割れません。

しかしオキシジミはシオフキやアオヤギほどではないものの、ちょっと強めの衝撃を与えるだけで簡単に貝殻が割れます。

調理・オキシジミの特徴

砂抜き

オキシジミは泥の中に住んでいてたくさん泥を貝の中に含んでいるので必ず砂抜きしましょう。

水道水1リットルに対して塩を33g~34g程度入れて混ぜ、3%程度の塩水を作り、そこにオキシジミを一晩つけておきます。

オキシジミはアサリやハマグリと同じように比較的砂出しはしやすい貝なので問題ありません。

一晩砂抜きすればかなり砂を出してくれます。

貝の仕込み

オキシジミはアサリやハマグリと違い、貝同士の隙間がほとんどないので、ナイフや包丁を入れて貝柱を切るのは難しいです。

なので丸ごと茹でるか冷凍庫で数時間凍らせてからやると調理がしやすいと思います。

筆者は数時間冷凍してから中身を取り出しましたが、水分が多いためかシャーベット状になっていました。

貝殻自体はそこまで硬くはなく、包丁の柄で叩けば貝殻を割る事もできます。

茹でる

今回は茹でてみました。茹でると何とも言えない香りがします(笑)

そしてアクの色が・・・。

中々にえげつない色していますね(笑)

茹でると身の色は綺麗ですが、中身の汁が泥臭いとどなたかのレビューで見ましたので、フォーク等で汁を出して身を洗いました。

大量にあったので余った貝は生のまま剥いて釣りエサにしました。

水気をしっかり取ってから塩で余分な水分を抜いて冷凍します。

後日カワハギ釣りのエサに使ってみようと思います。

実食

オキシジミのニンニクバター醤油炒め

今回は香りの強いものを使って炒めものにしてみました。

見た目はさほど悪くありません。

ニンニクと醤油に仕上げにパセリを振っています。

思ったよりは・・・

食感はそこそこ弾力がありながらもちゃんと嚙み切れるので悪くありません。

水管と足の部分だけなら普通に美味しい貝だなと思いました。

中央の内臓部は筆者が苦手な場所というのもありますが、苦味と泥臭さが少しありました。

一緒に取れたホンビノスガイをバター焼きとチャウダーにしましたが、こちらの方が圧倒的に美味しいです(笑)

ホンビノスガイの食べ応えとブリブリの食感はかなり病みつきになります!

評価は10点満点で言うと3点くらい

食べようと思えば普通に食べられるし、部分的には美味しいと思いました。

巷で言われているような悪評ほどではなかったなという印象です。

ただこの貝を今回のように毎回取ってきて、手間をかけて食べたいかと言われたらノーです。

普通にアサリ・ハマグリ・ホンビノスガイの方が美味しいので・・・

身は水分量が多く貝の大きさに対して加熱すると、かなり小さく縮んでしまうところも残念なところです。

ただ無料で拾えるなら釣りエサとして使えそうなのでそこは良いと思います!

他に潮干狩りで拾える貝はたくさんありますのでこちらの記事も合わせてご確認ください。

総評

今回はオキシジミについて紹介させていただきました。

筆者としてはあまり美味しいとは思いませんでしたが、水管と足の部分だけ出されたら普通に食べてもいいかなというレベルでした。

やはり一度は自分で試す事が大事だと思いますので皆さんも一度食べてみてはいかがでしょうか?

綺麗な場所で取れたオキシジミなら美味しいのかもしれませんね!

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